FUJI社会保険労務士法人

傷病手当金における精神疾患の増加傾向が続く

お問い合わせはこちら

傷病手当金における精神疾患の増加傾向が続く

傷病手当金における精神疾患の増加傾向が続く

2024/09/30

令和5年度 協会けんぽの支給状況

 

全国健康保険協会(協会けんぽ)が令和5年度の傷病手当金の給付状況を発表しました。中でも注目されるのは、精神疾患による支給件数の増加が続いていることです。精神疾患に関する支給件数は6万件に達し、新型コロナウイルス関連を除くと、全体の約4割を占めています。総支給件数は17万件で、前年度の31万件から大幅に減少しましたが、この減少は主にコロナ関連の支給件数が15万件から2万件に減少したことによるものです。

 

傷病手当金の支給件数 内訳

 

令和5年度の傷病手当金の総支給件数は16万9957件となり、前年の31万1099件から大きく減少しました。傷病別では、精神疾患が最も多く、約6万件(35.2%)、次いでがんが約2.3万件(13.6%)、新型コロナウイルス関連が約1.9万件(11.0%)、筋骨格系・結合組織の疾患が約1.4万件(8.2%)、循環器系の疾患が約1.2万件(6.9%)となっています。

 

総支給金額は297億円に

 

総支給金額は297億円で、前年度の約330億円から約10%減少しました。最も多いのは精神疾患で、125億円(42.3%)を占めています。次いでがんが約48億円(16.1%)、筋骨格系・結合組織の疾患が約26億円(8.6%)、循環器系の疾患が約25億円(8.5%)と続きます。

 

精神疾患の増加とその傾向

 

精神疾患による支給件数の増加傾向は顕著で、平成22年度の2万件から徐々に増加し、令和5年度には約6万件となりました。令和元年度からの急増が特に目立ち、5年前と比較するとその数は約2倍に達しています。新型コロナウイルス関連を除いた支給件数に占める精神疾患の割合も年々上昇し、令和5年度には39.6%にまで達しました。

 

平均支給期間と業種別の支給件数

 

病気別の平均支給期間を見ると、精神疾患が約219日、がんが約194日、筋骨格系・結合組織の疾患が約155日、循環器系の疾患が約195日となっています。

被保険者1,000人あたりの支給件数の平均は6.8件で、業種別では公務が最も高く15.2件。次いで運輸・郵便業が9.4件、医療・福祉が9.0件、サービス業が7.4件となっています。支給件数が少ない業種は、不動産・物品賃貸業が3.8件、電気・ガス・水道業が4.0件、複合サービス業が4.1件です。

 

経営者の皆様へ

 

精神疾患による傷病手当金の支給件数が年々増加している現状を見ても、メンタルヘルス対策は経営においてますます重要なテーマとなっています。従業員の心の健康が企業全体のパフォーマンスや生産性に直結していることは間違いありません。特に長期間の支給件数が多い精神疾患に対して、早期の予防や適切な対応を講じることが重要です。

 

当社では、メンタルヘルスの専門家と提携し、企業様が抱えるメンタルヘルスに関する課題に対して専門的なサポートを提供しております。従業員の心の健康に関してお悩みのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。早期の対策が企業の成長と持続的な発展に繋がります。

----------------------------------------------------------------------
FUJI社会保険労務士法人
417-0052
静岡県富士市中央町3-2-2
電話番号 : 0545-54-1033
FAX番号 : 0545-54-1063


----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。