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賞与の支給、ちょっと待って!知っておきたい大切なポイント

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賞与の支給、ちょっと待って!知っておきたい大切なポイント

賞与の支給、ちょっと待って!知っておきたい大切なポイント

2025/05/23

賞与の支給、ちょっと待って!知っておきたい大切なポイント

年末や夏のボーナスなど、社員にとってうれしい「賞与(ボーナス)」。一方で会社側にとっては、社会保険や税務など、事務的な手続きが必要になるちょっと緊張感のあるイベントでもあります。

「とりあえず振り込めばいい」と思っていませんか? 実は賞与には、支給前に確認しておきたいルールがいくつもあります。

今回は、賞与を支給する際に企業側が押さえておきたいポイントを、わかりやすく整理してご紹介します。

 


賞与ってそもそもどんなもの?

賞与とは、給与とは別に支払われる臨時の報酬のこと。多くの場合、会社の業績や社員の貢献度に応じて支給額が決まります。
たとえば「夏と冬に基本給の1ヶ月分ずつ」などが一般的ですが、支給の有無や金額は会社の判断に委ねられています。

ただし、毎年同じ時期・同じ金額で支払っているような場合や、年俸制で「年俸の○%を夏・冬に分けて支給する」などと定めている場合、それは“賞与”ではなく“分割された給与”とみなされる可能性があります。
この違いによって、社会保険や税務の取扱いも変わるため注意が必要です。

 


「インセンティブ」や「歩合給」との違いは?

「インセンティブ」「歩合給」「賞与」は似たように聞こえますが、それぞれ性質が異なります。実態や支給基準によっては、これらの名称に関係なく「固定給与」とみなされるケースもあるため、契約書や就業規則の内容が重要になります。

名 称

内 容

支払頻度

賞与

業績や評価に基づき、会社の裁量で支給

年数回(不定期)

インセンティブ

成果や目標達成への報奨金。臨時的

不定期

歩合給

売上や契約数に比例して支払う報酬

月次支給が多い

 

 


賞与にも社会保険料がかかります!

「賞与には保険料がかからない」と誤解されている方もいますが、実際には健康保険・厚生年金保険ともに対象です。
賞与を支給した際は、「賞与支払届」という書類を**支給日から5日以内(暦日)**に年金事務所へ提出しなければなりません。

また、賞与が年4回以上支給される場合、次の2点を満たすと“定期・継続的”と判断され、標準報酬月額に含まれる給与とみなされることがあります。

  • 概ね同じ時期に支給されている
  • 支給額や計算方法に一定の規則性がある

この点も、賞与として扱いたい場合は事前に制度設計を整理しておく必要があります。

 


就業規則に書いておかないとトラブルのもとに

賞与の支給については、就業規則や賃金規程にあらかじめ明記しておきましょう。

「業績や勤務成績等を勘案して支給することがある」「年2回支給を予定するが、状況により変動あり」といった表現にすることで、支給の有無や金額を会社が判断できる余地を持たせることができます。

一方で、「賞与あり」とだけ記載されていると、「毎年必ず支給されるもの」と社員が誤解し、未払いを巡るトラブルに発展するおそれもあります。

 


その他のチェックポイント

● 支給日はいつにする?
支給日は、税金や社会保険料の計算・納付期限に影響するため、事前に明確に定めておくことが重要です。
「経理の都合で前倒し」などの不定期な支給は避けましょう。

● 所得税の計算は?
賞与にも所得税がかかります。給与と同様に源泉徴収が必要です。
このとき、「賞与に対する源泉徴収税額の算出表」を使用します。
なお、扶養控除等申告書を提出していない社員は「乙欄」扱いとなり、税率が高くなる点にも注意しましょう。

● 社会保険料の上限は?
健康保険・厚生年金保険には賞与に係る保険料の上限があります。

  • 厚生年金保険:令和6年度は1回の支給につき150万円が上限
  • 健康保険(協会けんぽ):全国一律で1回あたり573万円が上限(組合健保の場合は異なることも)
     

 


まとめ

賞与は社員のモチベーションを高める大切な制度です。
しかし、感覚的に運用してしまうと、税務・労務上のリスクを招くこともあります。

賞与を支給する前に、以下をチェック!

✅ 賞与・インセンティブ・歩合給の違いを理解する
✅ 社会保険料と税金の対象であることを確認する
✅ 賞与支払届を忘れず提出する(支給日から5日以内)
✅ 就業規則や賃金規程に明確に記載する

これらをしっかり押さえておけば、安心して賞与を支給できます。

「賞与って意外とややこしい…」と感じた方は、社会保険労務士にぜひご相談ください。
ルール設計から実務対応まで、専門家がしっかりサポートいたします。

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