高年齢雇用継続給付金、どう変わる?企業と社員が知るべき最新情報(2025年版)
2025/07/23
高年齢雇用継続給付金、どう変わる?企業と社員が知るべき最新情報(2025年版)
高年齢者の就労継続を支援する「高年齢雇用継続給付金」。
60歳以降も働く人の増加に対応して整備されてきたこの制度が、2025年4月から変更されました。
今回は、企業と従業員の双方にとって重要な制度改正のポイントを、わかりやすく解説します。
1. 高年齢雇用継続給付金とは?
高年齢雇用継続給付金には以下の2種類があります:
- 基本給付金:60歳以降も同じ会社に継続勤務し、賃金が60歳時の75%未満になった場合に支給。
- 再就職給付金:60歳以上で離職し、失業給付を受けた後に再就職し、賃金が一定水準を下回る場合に支給。
対象者の主な条件
- 60歳以上65歳未満であること
- 雇用保険に原則として5年以上加入していること
- 月の初日から末日まで継続して雇用されていること(雇用保険の適用があること)
2. 2025年4月から支給率が変更に
● 支給率が「最大15%」→「最大10%」へ
2025年4月1日以降に60歳に到達した人は、支給率の上限が15%から10%に引き下げられました。
ただし、2025年3月31日までに60歳を迎えた人については、引き続き**最大15%**の給付率が適用されます。
● 賃金の低下率に応じた段階的支給
賃金の減少幅によって支給率が異なり、以下のように設定されています:
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3. 支給期間と金額の目安
● 支給期間
- 基本給付金:60歳到達月から最大で65歳到達月まで
- 再就職給付金:失業給付の残日数等により、最大1~2年の支給
● 支給額の計算方法(例)
支給額 = 賃金 × 支給率(10%または15%)
例:
60歳時の賃金:月30万円
再雇用後の賃金:月20万円(=66%)
支給率:10%
⇒ 支給額:20万円 × 10% = 月額2万円
4. 注意すべき点
● 老齢厚生年金との関係
高年齢雇用継続給付を受けていると、老齢厚生年金の一部(最大4%)が停止されることがあります。
給付と年金受給のバランスを確認しておきましょう。
● 給付金は非課税
この給付金は所得税・住民税の課税対象外です。手取りへの影響はありません。
● 申請手続きは企業が主体
申請は、原則として企業がハローワークを通じて行います。
本人申請も可能ですが、社内でのフロー整備が重要です。
5. 制度の今後について(補足)
一部の専門家や報道では、「2030年前後に制度廃止の可能性がある」という見解もあります。
ただし、厚生労働省からの正式な廃止発表は現在のところありません。
企業としては、制度縮小の流れを意識しながら、長期的な人事・賃金設計の見直しを進めることが求められます。
6. 企業が今すぐできる対応
● 賃金体系の見直し
支給率の低下により従業員の手取りが減少する可能性があります。企業独自の賃金調整で、生活水準の維持に配慮しましょう。
● 社内説明と相談窓口の整備
変更点を丁寧に伝えることが大切です。Q&A資料の作成や説明会の実施、個別相談の体制整備もおすすめです。
● 年金・給付のシミュレーション
給付を受けると年金がどう変わるのか、「見える化」したシミュレーション資料を用意することで、社員の不安を軽減できます。
まとめ
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制度が変わる今こそ、企業としては戦略的な対応が求められます。
当事務所では、就業規則の見直し、申請サポート、年金との調整など幅広くご相談を承っております。どうぞお気軽にご相談ください。
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