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秋の繁忙期に増える労災事故、企業ができる安全管理とは

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秋の繁忙期に増える労災事故、企業ができる安全管理とは

秋の繁忙期に増える労災事故、企業ができる安全管理とは

2025/09/22

 

秋の繁忙期に増える労災事故、企業ができる安全管理とは

秋は、多くの業種で「繁忙期」となる季節です。
物流業・製造業・建設業・食品加工業などでは、納期やイベント対応、年末に向けた業務量の増加により現場が慌ただしくなりがちです。

その一方で、「労災事故」が増えやすい時期でもあることをご存じでしょうか?

今回は、秋の繁忙期に企業が注意すべき労災リスクと、安全管理のポイントについて、現場の視点から解説します。

 


秋の繁忙期に労災が増える理由とは?

✅ 繁忙による「焦り」と「疲労」の蓄積

納期に追われる、作業量が増える、残業が増える――。
こうした状況では、「確認不足」や「無理な作業」が起こりやすくなります。
疲労やストレスがたまってくると、注意力が落ち、小さなミスが重大事故につながることも。

✅ 気候変化による身体の負担

秋は、朝晩と日中の寒暖差が大きく、自律神経が乱れやすい時期です。
体調不良や眠気、倦怠感など、普段とは違うコンディションで作業をしてしまうリスクもあります。

✅ 新人や異動者の慣れ不足

秋は繁忙期に備えてパート・アルバイト・派遣社員の増員が行われることも多い時期です。
経験の浅い作業員が増えると、教育不足や不慣れによるヒヤリ・ハットが増加します。

 


実際に多い秋の労災事故の例

以下のような事故は、秋から年末にかけて特に増える傾向があります。

事故の種類

具体的な例

転倒・つまずき

濡れた床・段差・資材の置き忘れ

落下・墜落

高所作業での不注意・足場不備

切創・挟まれ

機械操作時の不注意・巻き込み

腰痛・過労

荷物の持ち上げや繰り返し作業

熱中症や寒暖差疲労

倉庫・工場での空調管理不足

どれも「ちょっとした油断」が原因で起きることが多く、防げる事故がほとんどです。

 


中小企業ができる安全管理のポイント

① 作業計画と人員配置を“余裕を持って”行う

「人手が足りないから1人で2人分作業」
「忙しいから休憩は後回し」――
こうした無理な作業体制は、事故の引き金になります。

  • 作業量と人員のバランスを見直す
     
  • 忙しくてもこまめな休憩・交代を促す
     
  • 過重労働が起きていないかをチェックする
     

事前の作業分担・調整で、ムリ・ムダ・ムラを減らしましょう。

 


② 安全衛生教育を定期的に実施する

繁忙期の前に、**「リフレッシュ教育」「作業別の安全講習」**を行いましょう。

特に重点を置きたい内容:

  • フォークリフト・刃物・機械等の取り扱い手順
     
  • 作業場内の通路や整理整頓ルール
     
  • 転倒・腰痛予防体操や、正しい荷物の持ち方
     

紙のマニュアルだけでなく、実演や動画による教育も効果的です。

 


③ 「ヒヤリ・ハット」報告を活用する

「事故にはならなかったけどヒヤッとした」経験(ヒヤリ・ハット)は、安全管理の宝です。

  • 月1回程度、全体で共有する時間を設ける
     
  • 報告しやすい仕組み(匿名OK・チェックリスト方式)を導入する
     
  • 報告があったら責めずに「ありがとう」の姿勢で受け止める
     

事故の“芽”を早めに摘み取るためにも、現場からの声を拾い上げることが重要です。

 


④ 安全担当・衛生委員会を機能させる

「うちは小さい会社だから…」と思われがちですが、中小企業こそ“安全担当者”の存在が重要です。

  • 安全パトロールを行う
     
  • 問題点をチェックリストで見える化
     
  • 労災発生時のフローを明確にしておく
     

50人未満の事業所でも、衛生推進者や安全衛生の窓口を設けることは非常に有効です。

 


労災が起きた場合の対応ポイント

万が一事故が発生した場合、初動対応を誤ると会社の信頼にも影響しかねません。

  • けがの程度に関わらず、医療機関の受診を優先
     
  • 必要に応じて、労災申請書類の準備(様式5号など)
     
  • 現場を写真・図で記録し、再発防止策を検討
     
  • 本人と職場へのフォロー体制も忘れずに
     

「隠す・揉み消す」ような対応は、のちのトラブルを招くだけです。

 


まとめ|繁忙期こそ“安全第一”の姿勢を

  • 秋は作業量が増え、慣れ・焦り・疲れによって労災が起きやすい季節
     
  • 「教育・配置・声かけ」の地道な対策が事故を防ぐ
     
  • 労災が起きた際も、誠実・迅速な対応が会社を守る
     

 


「事故が起きてから対策する」のではなく、「起きる前に備える」
これこそが、安全配慮義務の基本であり、企業の信頼を守る行動です。

当事務所では、労災の発生時の対応や、職場での安全配慮に関する労務相談を承っております。「まずは何から対応すればよいか不安」という企業様も、ぜひお気軽にご相談ください。

 


※本記事は2025年9月時点の法令・労働災害動向をもとに作成しています。最新の情報は厚生労働省や労働基準監督署の情報をご確認ください。

 

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